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23+α「脱出への近道」

23部+α 脱出への近道






デパート前道路  亀横   07時35分
目の前の久井の死体に、亀横の目から悲しみの涙が流れる
「・・・・・」
両手で顔を覆い、泣いている
その時

【・・・ドサッ】

どこかで音がした
「・・・!」
その音に顔をあげる
「・・・・どこ?」
立ち上がり、音のした方を向く

【ガシャンッ】

直後もう一度違う金属音がした
そして音の方へと近付く
「・・・・うっ!」
亀横は中水の死体に思わず口を抑える
「・・・・誰?」
ふと上を見ると建物の屋上に男が立っていた、そしてスッと消えた
「・・・・」
もう一度死体を見る、亀横はおのずとこの状況・何があったのかが分かった
亀横は足下にあったスナイパーガンとそのケースを拾った
「・・・・あんたも・・・裏切られたんだね・・・」
中水の頭を軽く撫でる
『もう友達が目の前で死ぬのは否・・・だから、私が止めよう、うん』
「殺そう、悪い奴」
亀横の目付きが変わった

[亀横 持ち物 スナイパーガン及びケース・銃弾27発]


中学校・職員室  加藤・丸元・守川   06時38分
3人がいる
加藤は読書、守川は室内を物色、丸元は自分の携帯をいじっている
「・・・・ぉあ!?」
丸元が声を出す
「・・?」
「どした?」
それに守川と加藤も反応する
「これ見てよ!」
2人が丸元の携帯を見ると、そこには見覚えのあるアドレスからのメールだった
「・・・・・伊勢だ」
丸元の携帯には死んだ筈のA組女子の伊勢なみからのメールだった
「なん・・・で・・・」
メールを開く
【件名 えっと
本文 飯田先生が頑張ってそこがどこなのかを突き止めようとしていまぁす。
・・・とりあえず説明すると、そのゲームに参加しないって電話で言った人は殺されましたーって言ってたよね?けどね、家にいなかった人がいてその人達は殺されなくて済んで、うち合わせて6人いるの。
だから、頑張ってそこに助けに行く。今は家からメールしてるけど、この後学校に行くから学校に電話して?
電話番号は71ー○○○○だから。メール見たら出来るだけすぐに!】

「・・・・そっか」
3人は交代でそのメールを読む
「ょしっ!すぐ電話だ!そうすればここが分かるょ!!」
加藤が騒ぎ立てる
[でもこの首輪、盗聴機付いてると思うぞ ]
守川がスラスラと紙に書き、2人に見せる
「それもそぅだな・・・」
[やっぱメールにするわ]
丸元は右手でスラッと書く
「とりあえず・・・・って、伊勢は今学校にいないんだからーーー」
加藤は紙に書いてあるメールという字を人指し指で示し
「ーーーしたって無駄だろ!?」
「同感」
守川もうなづく
「・・・っくそ!んな時には携帯っつうのは不便だなぁ!?」

『どうする・・・!』


不参加者・生き残り   A伊勢 なみ(いせ なみ) A浪原 真姫(なみはら まき) B北極 智侍紅(ほっきょく ちじく) C梶沼 由秋(かじぬま よくあき) C野乃 猛(のの たけし) D紗山 向日葵(すずやま ひまわり)

[加藤 持ち物・メジャー、ナイフ(持参)]
[丸元 持ち物・警棒]
[守川 持ち物・銃×2・銃弾2つ合わせて36発]

道路  成琴・小早川   07時50分
『さぁー・・・ってっと』
「小早川さん」
「ん?」
先を歩く小早川に成琴が声を掛ける
「あのね、実はわたしね」
「・・・?」
小早川が不思議そうな顔をする
「いっぱい人殺したの」
「・・・・え?」
「だからね、行かなきゃいけないの」
「ちょっ・・・ょっ・ちょっと待ってょ!?意味がわからない、今まで一緒にいたじゃん!しかも成琴さんがそんな人の訳・・」
「ほんとだょ、もう4人は殺した・・・だから・・・これ以上一緒にいたら小早川さんも殺なきゃいけなくなっちゃうの・・・お願い、逃げて」
「・・・・んなん勝手過ぎるょ・・・ねぇもっかい考えなお・・・」
成琴は無言で小早川に銃を向けた
「・・・・・分かったょ・・・」
小早川は悲し気にうつむき、後方へと歩き出した

『・・・・ごめん!!』

成琴は音も無く走り出す
「?」
小早川は後ろを向く、しかし遅い
【ドンッッッ!!】
成琴の右手に持たれた不釣り合いな大きな銃から放たれた銃弾はくしくも小早川のあごから頭までを貫いた
叫ぶ暇も無かった
小早川は後方へと倒れる
「・・・・ごめんなさぃ・・・」
そう言うと成琴は小早川のバッグの中をあさる
中にはガスマスクと毒ガス(×5)が入っていた
それを自分のバッグに移し、立ち上がる
「・・・・」
もう一度悲しい顔で小早川の死体を見る、そして歩き出す

『ーーーーー何やってんだろ・・・私』

[成琴 持ち物・スコーピオン・銃弾13発、ガスマスク、毒ガス玉×5]

民家D前・道路  鈴本   07時52分
「・・・・由美、終わったかなぁ・・・」
鈴本は頬の血を拭う
背後には石羅の死体が倒れていた
石羅は右手が肩から無くなっていた
「さぁーて次だ次だ・・・」
笑った

[鈴本 持ち物・コルト・銃弾30発、ノコギリ]





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